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2. ヨーグルト容器の行方を追う! さて、家庭ゴミの分別・処分方法についてなんとなくイメージをつかんで頂けただろうか。ここで断っておきたいのは、このレポートで述べるのは筆者が住むカールスルーエ市の話だということ。ゴミ処理は自治体が行っているので、市が違えばシステムも違ってくる。ゴミ減量・分別システムの将来像は各自治体で共通の部分も多いが、個々のシステムは異なっていることに留意されたい。身近なゴミの代表として、ヨーグルト容器の行方を写真と共で追いかけてみる。 ◆ ヨーグルト容器のいろいろ 写真2.1. エコショップのヨーグルト エコショップで売られているヨーグルト。左はビン入りで500g、右はプラスチック容器入りで150g。 宝塚・廃棄品引き取りの粗大ゴミの処分・廃品回収 ドイツで狂牛病が発見されて以来、筆者はヨーグルトをエコショップで買うようにしている。普通のスーパーで安いヨーグルトを手に取ったときと、エコショップで少々高いヨーグルトを手にしたときでは安心感が全く違う。ヨーグルトと狂牛病の関連性については論じる立場によっていろいろな意見があるはずだが、その安心感にプラスアルファの金を払うことを惜しまない消費者は少なくない。どこかのビオ農家・ビオ食品生産者が消費者を欺いたとしたら、この安心感は跡形も無く崩れ去ってしまうが、幸いなことに今のところそういう報告はない。どちらのヨーグルトもビオ農家団体「ビオランド:Bioland」の製品で、Biolandのエンブレムが付いている。(ドイツの自然食品については本誌2002年1月号参照) さて、本題に戻ろう。最近気がついたのだが、右のプラスチック容器入りのヨーグルトは外側のラベルが「取り外しできる厚紙」でできている。食べ終わったら「アルミのフタ・厚紙のラベル・プラスチック容器」の3つに分離して、家庭の資源ゴミコンテナに捨てる。プラスチックを使わず紙だけで容器を作ってもいいと思うのだが、技術的にできないのかもしれない。 写真2.2. 厚紙のラベル 黒と白の矢印がグリーンマーク。右端に、ビオランドとは別の公的機関の検査認証が記されている。 ◆ グリーンマーク ©DSD グリーンマーク(Gruenepunkt)とは、リターナブル容器を除くほとんどすべての包装容器をカバーするリサイクルマークである。包装容器生産者は「デュアルシステム・ドイツ株式会社(Duales System Deutschland AG:DSD)」にライセンス料を支払い、製品にグリーンマークを印刷する。グリーンマークのついている包装容器は、製造業者に代わってDSD社の委託業者が収集・分別・リサイクルする仕組みだ。DSDは1991年に制定された包装廃棄物令をきっかけとして、製造メーカー、流通メーカー、小売業者などの出資によって設立された非営利会社の名前であり、システム自体の名前でもある。グリーンマークのついた包装容器は、専用の袋に入れてDSDの委託業者が収集する自治体もあるし、カールスルーエ市のように資源ゴミとして収集してから分別するところもある。 豊中・廃棄品引き取りの粗大ゴミの処分・廃品回収 DSDのもっとも大きな特徴は、生産者が製造だけでなく回収・分別・リサイクルといった「製造後」にも責任をもつ「生産者責任」にある。ライセンス料は素材ごとに異なるので、包装の簡素化・減量化と、紙などライセンス料の安い素材(リサイクルしやすい素材)の利用が促進される。DSDはこの10年余りで大きな効果を挙げ、ゴミの減量、リサイクル産業の育成、リサイクル政策の向上に貢献している。今回は残念ながらDSDとグリーンマークについて詳しい解説はできないが、今後もドイツのリサイクルシステムはDSDを中心にして発展していくはずである。 図2.1. DSDの仕組み グリーンマーク付き包装容器の流れ(マテリアルフロー)と費用負担の仕組み(マネーフロー)。 ヨーグルトの価格には生産者がDSDに払うライセンス料が転嫁されている。 注:簡略化しているので必ずしも正しくない部分がある。実際のシステムはもっと複雑である。 ◆ リサイクル業者 収集された資源ゴミは市が処理を委託している分別業者“バウトランスポート(Bautransport)”の分別作業場へ運び込まれる。この作業場は月曜から金曜まで毎日12時間稼動し、機械と人手を組み合わせて1日約100トンの家庭由来の資源ゴミを分別している(一部、事業所由来の資源ゴミも扱っている)。作業員は約60人で、ベルトコンベアー脇などで単純労働に従事するのは外国人労働者が多いようだ。 写真2.3. 資源ゴミの搬入 オレンジ色の車両は清掃局のゴミ収集車。ゴミで目立つのはダンボールとビニール袋。自治体によっては住宅に古紙回収コンテナを設置するところもある。 箕面・廃棄品引き取りの粗大ゴミの処分・廃品回収 ところで、ガラスビン入り(500g)のヨーグルトは、筆者が知る限りどのメーカーも写真2.1. のタイプを使っている。どういう経緯で統一されたのか調べたことはないが、日本のビールビンのようにリターナブルに適したシステムである。そうなると、商品の差別化はラベルのデザインがすべて。目新しいビンに詰めて売り出すことも可能かもしれないが、リターナブルのシステムから外れた商品は消費者が好まないだろうし、「このビンでなければヨーグルトにあらず!」と思えるほどドイツ社会に浸透しているものだ。 ◆ ガラス容器の行方 写真2.8. エコショップのガラス容器返却 ヨーグルトのガラス容器は購入した店に持っていくとデポジット(預かり金)を現金で返してくれる。システムはすばらしいが、ガラス容器の分別に人手と手間がかかるのも事実。 川西・廃棄品引き取りの粗大ゴミの処分・廃品回収 さて、使用済みのヨーグルト容器は洗って返すべきか、それとも洗わずに返すべきか? 清掃局HPの返却マニュアルによれば「スプーンでかきとる程度で十分」。「工場で念入りに洗浄されるから家庭での洗浄は水道水の無駄使い」という論理だが、筆者は常々これに疑問を感じていた。ビンを未洗浄で置いておくとカビが生えるし悪臭もする。フタは付けて返却するのがルール(フタがないとビンの口が欠けて使えなくなる)だが、見た目は悪いし、洗浄工場の衛生環境にも問題があるはず。写真の返却ガラスビンを見ると、いずれもきれいに水ですすいであることがわかる。もう一度、容器のラベルをよく見ると「容器は洗ってフタを付けて返却するように!」と書いてあるではないか。これからはちゃんと洗って返却すようにしたい。
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