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家庭ゴミの分別 〜 システム、やる気、そして教育 〜 ドイツのゴミ処理やリサイクルシステムはいろいろな点で 日本の手本とされている。 ゴミ問題はドイツでも常にホットな話題だが、 市民はどのようにゴミと向き合って生活しているのだろう? 今回は、家庭から出るゴミの分別に焦点を当て、 ドイツの家庭ゴミを取り巻く状況をレポートする。 宝塚の廃品回収・粗大ゴミの処分・廃棄品引き取り 1. 家庭ゴミの基礎知識 ◆ ゴミの分類 人の生活するところ、必ずゴミが出るもの。普通のドイツ家庭からはどんなゴミが発生し、どのように分別・処分されているのだろう? そんな疑問に答えるのも市清掃局の仕事の一つであり、印刷物やインターネットを通して市民に情報提供している。試しに清掃局のHPを開き、「ゴミ処理の質問」の項目をクリックしてみる。アルファベットのインデックスがあるので、まずはAをクリック。出てきた項目と、その処分方法は以下の通り。 豊中の廃品回収・粗大ゴミの処分・廃棄品引き取り ゴミの種類 処分方法 事務所で使うファイル(空) 一般ゴミコンテナ 廃車 車の引き取り業者(民間) まだ使用可能な古着 古着回収コンテナ 古紙 資源ゴミコンテナ 古タイヤ ゴミ回収ステーション、 又は資源ゴミステーション・マイバッハ アルミニウム 資源ゴミコンテナ アンテナ 資源ゴミコンテナ アスベスト ゴミ回収ステーション 灰 一般ゴミコンテナ 車のバッテリー 有害物質取扱所 こういった具合にゴミが300種類余りに分類され、それぞれ処分方法が記されている。表には日本で使われていない言葉がいくつか出ているが、これらは後の項目で逐次説明する。 ◆ 家庭のゴミコンテナ 清掃局が家庭から収集するゴミの種類は一体いくつなのだろう? 筆者が住むカールスルーエ市では、住宅の所有者は敷地内にゴミの回収ボックス(以後“回収コンテナ”と書くことにする)置き場を作ることが義務付けられているが、その種類はわずかに3つ。 箕面の廃品回収・粗大ゴミの処分・廃棄品引き取り 3種のゴミ回収コンテナ 左から資源ゴミコンテナ、一般ゴミコンテナ、生ゴミコンテナ ◆ 資源ゴミ(Wertstoff) :回収後、分別作業場でリサイクル可能な資源ゴミとその他に分別されるもの。 <グリーンマーク(緑色の矢印)のついたゴミ・ 古紙・ ダンボール・金属・木材・プラスチックなど> ◆ 一般ゴミ(Restmuell) : 回収後、直接最終処分場(焼却場、埋立地)へ運ばれるもの。 例えば次に挙げるような、分別・リサイクルできないゴミ。 <タバコの吸殻・掃除機のゴミ・汚れのひどい紙布類・陶磁器類・家庭の小さな工事で出るような土類など> ◆ 生ゴミ(Biomuell) : 回収後、発酵処理工場でバイオマス発電の原料として利用されるもの。 <台所・庭などから出る生ゴミなど> ◆ ゴミ分別とゴミ料金 住民はゴミコンテナの使用料を月々市に支払うが、これがすなわち公共のゴミ料金ということになる。住宅から出るゴミの量に合わせて、使用するコンテナの大きさや数を自由に変えることができる。例えば3世帯が入居する小さなアパート(よくあるパターン:3階に大家、1階と2階をそれぞれ賃貸)ならば、以下のような感じだろうか。 さて、アパートの住人が一丸となってゴミの減量に取り組んだとする。まず、ゴミの分別を徹底して一般ゴミを減らす。一般ゴミコンテナの使用料は資源ゴミコンテナより高いから、一般ゴミはなるべく少ないほうがいい。それから新聞・雑誌・ダンボールは資源ゴミコンテナではなく、貯めておいて無料の古紙回収日に出す。買い物では常に買い物袋を持ち歩き、ビニール袋はなるべく持ち帰らない、過剰包装商品は買わない、などに努力する。その結果、資源ゴミコンテナと一般ゴミコンテナがそれぞれ一ランク小さいもので済むようになれば、翌月からのコンテナ使用料(ゴミ料金)が少なくなる。このように、市民はゴミ分別によって直接利益を得ることができる。(生ゴミコンテナの導入は1999年。まだ試験期間ということもあり、2002年現在無料) ところで、上には「アパートの住人が一丸となって」と書いたが、これは言葉ほど簡単なことではない。集合住宅が大きくなって「匿名性」が高くなるほど、ゴミコンテナの利用マナーは低下しがち。また、一個人、一家族がゴミの減量と分別をがんばったとしても、全体のゴミが目に見えて減ることも、ゴミ料金がびっくりするほど下がることも無い。 それから、多様な考え方を持つ人々に共通の高い意識を持たせることも大変だ。ドイツは人口の約10%が外国人(都市部ほど比率が高まる)だから、彼らの生活・行動様式がドイツ社会に与える影響はかなり大きい。これは聞いた話だが、アパートに住んでいる外国人のゴミ捨てマナーが悪いので同じアパートに住むドイツ人(たぶん女性)が注意した。そうしたら「何か文句あるのか!!!」と逆にすごまれて、それ以後は何も言えなくなってしまったそうである。ドイツのゴミ分別意識はヨーロッパの他国に比べてもかなり高い。さらに遠い国々からやってくる人々のゴミ意識をどうやって引き上げてゆくのか、工夫が必要になる。 川西の廃品回収・粗大ゴミの処分・廃棄品引き取り さて、家庭ゴミの分別・処分方法についてなんとなくイメージをつかんで頂けただろうか。ここで断っておきたいのは、このレポートで述べるのは筆者が住むカールスルーエ市の話だということ。ゴミ処理は自治体が行っているので、市が違えばシステムも違ってくる。ゴミ減量・分別システムの将来像は各自治体で共通の部分も多いが、個々のシステムは異なっていることに留意されたい。身近なゴミの代表として、ヨーグルト容器の行方を写真と共で追いかけてみる。
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